A館在住のKさんが、1月20日に百寿を迎えられた。
ご家族でお祝いのひと時を過ごされる前に、スタッフでお祝いをさせてもらった。

日頃のKさんは、室内でシルバーカーを使用されているものの、毎食きちんと召し上がり、規則正しい生活を
送られている。
先日の鏡開きの時、お部屋にぜんざいをお持ちしたら、自筆でお礼のメッセージを頂いた。


━ 本日は ほんとうに 思いがけない

  おやつを わざわざ  おいでいただき ほんとうに ビックリ

  とても おいしく いただきました

  お心くばり ほんとに ありがとうございました


元々、書道を心得ているKさんで、数年前のゆうゆう文化祭には ご自身の書をギャラリー展示に寄せて
いただいたこともある。
百歳を迎えて、手先の自由は以前ほどではないにしろ、ご自身で、ペンながら手書きの草書体で、意思を
伝える技量は健在だ。

5年くらい前に、ちょっとしたきっかけから スタッフの母がKさんと同い年がわかり、それ以来事あるごとに 

 「お母様は元気ですか?」と 度々尋ねられる。

あいにくスタッフの母は2年前、98歳で他界してしまったが、それでも 「お母様、お元気?」と尋ねられる
ので、真実を伝えるよりは、と思わず反応して、元気ですよ、と答えた。

「そうですか。お会いしたいわ」とKさんが応じられる。

そうか。真実を伝えるよりは、偶然の同級生が、まだ健在だということがKさんにとってはご自身の活力になる
のかもしれない、と悟った。

だから、スタッフの母はKさん同様に健在で生きていることにして、百寿を迎えたKさんの姿に、母を映して
益々のご長寿を願う決心をさらに強めた。